今日はエコバッグの正しい使い方をお伝えしていきますね!
買い物で何気なくもらっていたレジ袋が2020年7月より有料化されましたね。
海洋プラスチックごみ問題もあり、これをきっかけにプラスチックの過剰な使用が制限され、ライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的にスタートしました。そこで、エコバッグを持参して買い物する人が多くなりました。
しかし、エコバッグを清潔に使わなければ、家庭で食中毒や新型コロナウイルスをはじめとしたウイルスを持ち込む危険性もあります。
とくに5月~10月は食中毒のリスクも高く、家庭でも発生しています。そこで、食と健康のプロである管理栄養士が実践している、「エコバッグを清潔に使う5つのポイント」をご紹介します。
管理栄養士が実践!エコバッグを清潔に使う5つのポイントの使い方
エコバックを清潔に使うポイント5つとは?
エコバックを清潔に使うために意識したいポイントは、次の5つです。
- 定期的に洗う
- 肉・魚・野菜はポリ袋を使用する
- 食品の温度で袋を分ける
- エコバックは用途別に使い分け
- 食品を入れたエコバックの持ち運びは短時間にする
それでは、1つずつ解説していきます。
定期的に洗う
エコバッグを洗っていますか?じつは、エコバッグ利用者の半数以上が定期的に洗わず使用しているという調査結果があります。エコバッグは目に見えない汚れも付着しており、洗わずに使い続けるのは衛生的ではありません。
肉や魚のドリップや野菜に付いていた土など、ニオイの原因になるだけでなく、細菌が繁殖しやすい環境となります。エコバッグの取り扱い表示に従って、洗濯機や手洗いで定期的に洗いましょう。感染症のリスクを下げるためにもできるだけ、使用する度に洗うことをおすすめします。
肉・魚・野菜はビニール袋を使用する
肉や魚は、パックやトレイに入れられた状態で販売されています。しかし、家に持ち帰って取り出してみると、肉や魚の汁が漏れて他の食品に付着していたことはありませんか?ビニール袋に入れておくことで肉や魚の汁が他の食品に付着することが防げます。
また、野菜はそのままスーパーに並べられていたり、袋に入れられた状態で販売されていますが、土汚れが残っています。エコバッグに肉や魚、野菜を一緒に入れ家まで持ち帰る間にそれぞれが汚染されるリスクがあります。
それを防ぐためにも、スーパーに備え付けられているビニル袋を活用し、それぞれが付着しないようにしましょう。
食品の温度で袋を分ける
スーパーでは常温で置いてある野菜や肉・魚などの冷蔵・冷凍品、温かいお惣菜などが販売されており、温かい食品と冷たい食品があります。温かいものと冷たいものを分けて入れると食品が傷みにくくなるため、エコバッグを2つに分けて使用することがおすすめです。
もし、1つしか持参していない場合は、冷たいものと温かいものを分け、密着しないようにしましょう。
エコバックは用途別に使い分け
エコバッグは、食品と日用品は使い分けると衛生的に使用できます。用途別に使い分け、家に持ち帰ったらできるだけ早く、中身を全て出し、適切な場所に片づけましょう。
食品を入れたエコバッグの持ち運びは短時間にする
冷蔵・冷凍食品が入ったエコバッグは、できる限り早く冷蔵・冷凍庫へ入れましょう。また、これから気温が高くなるため、買い物してから家に帰るまで短時間でも食中毒菌が繁殖しやすい環境のため、保冷剤や保冷バックを持参するのも良いでしょう。
見た目はきれいでも、じつは汚れている汚れたエコバッグ
エコバッグで食品を汚染している?
いっけん見た目がきれいなエコバッグでも、肉や魚の汁が付着したままであったり、野菜くずや土汚れがそのままになり、それらの食材に付着していた細菌が、エコバッグの中で繁殖しやすい環境です。細菌は、温度・水分・栄養のある環境が揃うことで増殖します。
エコバッグの中も同じような環境になり、新鮮な食材を購入して入れるエコバッグが汚染されていると、食材が汚染される可能性が高くなります。その結果、調理で加熱が不十分であったりすると食中毒が発生することになるのです。
コロナウイルス対策にもエコバッグを正しく使おう
また、コロナウイルス対策としてもエコバッグを洗って清潔に保ことは有効です。国立感染症研究所によると、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の環境における残存時間として、プラスチックやステンレスの表面では72時間まで、などの情報があります」と発表しています。
この対策として、コロナウイルスを洗い流してしまう、アルコール消毒をする、エコバッグを持ち込んだ部屋を換気し、家にコロナウイルスがそのままにならないようにするため、エコバッグを清潔に正しく使うことがコロナウイルス対策にもなります。
食中毒は全体の14%が家庭で発生している
食中毒は飲食店だけじゃない
エコバッグを清潔に使うことで食中毒の発生を防ぐことが大切です。エコバッグに食品を入れると、食中毒菌が増殖しやすい温度・水分・栄養の3つの条件が揃います。その上、調理で十分加熱されていないと食中毒菌が死滅していないため、食中毒が発生しないとは限りません。
食中毒に対して「自分は大丈夫」「家では発生しないだろう」と思っている人は少なくありません。このように、食中毒は他人事のように感じられるかもしれませんが、じつは家庭でも発生しています。
食中毒発生状況をみてみると、毎年、家庭でも全体の1割程度食中毒が発生したと報告されています。厚生労働省の令和元年原因施設別食中毒発生状況では、食中毒発生件数1061件に対し、家庭では151件発生しており、全体の14%です。今まで食中毒で体調を崩したことがないとしても、食中毒が発生する条件が揃えば、誰にでも起こることなのです。
食中毒予防の基本とは?
食中毒は、食中毒の原因となる菌やウイルスが食品に付着し、増殖したものを口にすることで、腹痛や嘔吐、下痢などの食中毒の症状が現れることで起こります。食中毒菌は、温度・水分・栄養の3つの条件が揃うことで増殖します。食中毒を予防するためには、以下を意識することです。
- 食中毒菌が増殖しやすい温度(30~40℃)を避けるため、買い物したらなるべく早く冷蔵庫や冷凍庫へ入れること
- 食品を十分に加熱すること(菌により、十分加熱することで死滅するものもありますが、全ての菌に当てはまるものではありません。)
- 細菌は水分を必要とするため、エコバッグは十分に乾燥させること
- エコバッグに細菌のエサとなる、肉・魚の汁や食品かす、野菜くずをそのままにしないこと
まとめ
レジ袋が有料化されることによって、ますます需要が高まるエコバッグですが、清潔な使い方をしなければ食中毒のリスクが高まります。エコバッグを洗わず、使い終わったらそのまま折りたたんでいる人も少なくありません。
エコバッグを正しく使って、食中毒を防ぐためにもエコバッグを清潔に保つ5つのポイントを守って使いましょう。5つのポイントは
①定期的に洗う
②肉・魚・野菜はポリ袋を使用する
③食品の温度で袋を分ける
④エコバックは用途別に使い分ける⑤食品を入れたエコバックの持ち運びは短時間にする
エコバッグを正しく使い、食中毒を予防するようにしましょう。
管理栄養士 岡田明子
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