管理栄養士さんで
特定保健指導のお仕事をされている方って
多いですよね。
メタボという言葉で注目された「特定保健指導」。
今回は実際に管理栄養士として
特定保健指導を行っている方にインタビューをしてきました!!
特定保健指導についてや
指導のポイントや健康のコツをお話いただきましたので
特定保健指導のお仕事に興味がある方は
参考にしてくださいね!
特定保健指導の歴史
特定保健指導とは、平成20年4月からスタートした日本人の死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に行われています。
メタボリックシンドロームに着目した健診によって生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善によって、それらの予防効果が期待できる方に対して管理栄養士や保健師などの専門家によって実施されています。
食生活を見直す指導というと、「あれを食べたらダメ」「野菜を食べましょう」「運動しましょう」と今の食生活を全否定されるイメージをお持ちの方が多く、特定保健指導の機会があっても、「せっかくの機会だから頑張ろう」と取り組む方がいる一方で、「今の食生活がよくないことは理解しているけど、痛くも痒くもないため、面倒くさい」「指導を受けて食生活改善の取り組みをやっても、特定保健指導の聞かんが終わったら元に戻っちゃう」「特定保健指導を受けて、食生活改善に取り組んでもうまくいかない」など指導を受けられるお一人お一人によって、特定保健指導を受けた印象は異なるようです。
特定保健指導歴・約10年のベテラン管理栄養士が語る「特定保健指導」とは?
特定保健指導歴・約10年のベテラン管理栄養士に、特定保健指導の魅力を聞いてみました。特定保健指導って、厳しいことを言われるんじゃないだろうか?と不安に思っている対象者の方が少しでもリラックスして特定保健指導を受けていただき、今後の食生活が良い方向へと向かうきっかけになれば嬉しいです。
大事にしていることは何ですか?
「まずは、対象者さまを知ること」dす。さまざまな方が、特定保健指導にいらっしゃいます。口数の少ない方にはクローズクエスチョンで、答えやすい質問を心がけ、食生活改善ポイントを探ります。対象者様の反応を観察しながら、傾聴、共感、情報提供、コーチングのスキルを活用しながら、行動変容のためのサポートをしています。今の食生活を全否定するつもりはありません。
仕事上、お付き合いでの会食や飲み会もありますし、生活スタイルは人それぞれです。その中でも、「ここをこうしたらもっと良くなる!」ということを見つけるためにお話させていただくため、今の現状や傾向を知るきっかけとして、色々お話してほしいです。
「良いところの共有をすること」です。例えば、前回の指導で食べすぎる傾向のある対象者さまへ「一口30回以上、噛むことを意識してみましょう」というお話をしたとき、次の指導で「食べ始めは、お腹が減っていて、噛むことを忘れてしまいますが、徐々に噛むことに意識して食事ができるようになった」ということなど、自分のことのように一緒に、食生活の改善ができていることを喜びます。たとえ、どんなに小さなことでも何か見つけて、改善できていることを見つけます。
「相手を知ろうとすること」「食べたら動くこと」この2つは、日ごろから意識しています。特定保健指導をする上で、相手のことをよく知らないと、どこを改善して良いのか見えてこないため、出会う人に興味を持って、どんな人でどんなことが好きなのか?など、日ごろから興味を持っています。
また、食べることが大好きで話題のメニューなど日ごろからチェックし、よく食べ歩きしたりカフェに行くのも好きなため、よく食べます。管理栄養士を目指したきっかけも、色々と食べられそうということもありましたから・・・しかし、特定保健指導をする管理栄養士がメタボぎみでは、誰も話を聞いてくれませんから、食べた分しっかりと動き、日ごろから健康管理を意識しています。
「自分の引き出し不足を感じたとき」「意外に体力勝負」という点です。自分の引き出し不足とは、特定保健指導の対象者さまとお話していて、食生活改善のために取り入れられそうなアドバイスをもっと勉強して、知識をたくさん吸収しておきたいと感じるときです。
人それぞれできる事や取り入れられる事、ペースも様々です。特定保健指導の期間で、最大限の効果を発揮してもらい、これからの食生活に繋げてもらえるためにどういうお話をしたら行動してもらえるか、対象者さま一人一人にあわせた指導をしていきたいと思っているため、常に勉強しています。
また、意外かもしれませんが、特定保健指導は体力勝負です。特定保健指導は、対象者さまとお話を中心に進めていきますが、対象者さまにお会いするために、かなり移動に時間がかかることもあります。場合によっては、資料と体重計を持参していくため、移動時の荷物もかなりあります。
特定保健指導では、1日に何人もの対象者さまとお話させていただき、1日の終わりには、フル回転した頭から空気がプスーっと抜けるようなイメージです。その分、多くの対象者さまの食生活が変わっていく様子を見れることに、嬉しさを感じています。
食生活改善のための答えは、対象者さまご自身がお持ちです。色んな方がいらっしゃいますので、その方にあった方法を引き出してあげることを楽しんで、特定保健指導に関わっていただけるといいと思います。
「出来ないことは、出来ない」と言って大丈夫です。お仕事、プライベートを充実させるためには食事、運動、睡眠が基本です。ご自身のライフスタイルにあった方法を探す機会にしていただけると嬉しいです。
特定保健指導歴・約10年のベテラン管理栄養士が語る「今日から取り入れたい!充実した毎日を送る健康ポイント」とは?
特定保健指導では、今の食生活を少し変えるだけで、この先、元気に生き生きと過ごせるチャンスがもらえたと前向きにとらえ、自分の食生活と向き合う時間として考えるといいですね。特定保健指導を受けるからと言って、必ず生活習慣病になるわけではありません。
しかし、今のままの食生活では、生活習慣病になるリスクが高いため、少しでも改善できるところは早めに手を打っておいて損はないのです。食生活は習慣化しているため、1日、2日ですぐに改善して、効果がでるものではありませんから、少しずつ改善していければ大丈夫です。
特定保健指導をきっかけに、自分の健康を見直してみましょう。自分の健康が守れるのは、自分しかいないのですから、自分のことを大切にしてあげましょう。
今日から取り入れたい健康ポイントは、この3つです。。
- バランスよく、腹八分で美味しくよく噛んで食べること
- 有酸素運動を取り入れ、軽く体を動かしストレス発散をさせること
- 疲れたときは、とにかく寝ること
寝ると体力も回復します。そして、夜遅く何かを口にするということも減ります。「食事、運動、睡眠」この1つのうちどれかが欠けても、健康が損なわれかねません
当たり前のことですが、ご自身の食生活はいかがでしょうか?なんとなく食べ、いつの間にかたくさん食べることで胃腸に負担をかけ、食べることでストレスを発散させてしまうことは、体に負担をかけてしまいます。食生活は毎日の積み重ねです。
ぜひ、将来いきいきとした健康的な自分でいられるように、今日のその一口から見直してみましょう。
まとめ
- 特定保健指導は、生活習慣病の予防効果が期待でき、管理栄養士などの専門家と直接話せる機会
- 特定保健指導は、今後の食生活が良い方向へと向かうきっかけ作り
- 特定保健指導は、自分の食生活と向き合う時間
- 今日から取り入れたい!健康ポイントは「食事、運動、睡眠」を見直すこと
管理栄養士 岡田明子
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