フレイルって何?今、管理栄養士に求められる役割とは?

岡田
岡田
こんにちは。NS Laboの岡田です
こんにちは!先日、2020年版の日本人の食事摂取基準で、『生活習慣病の重症化予防及びフレイル予防を目的として摂取量の基準を設定』と記載されていました。じつは、「フレイル」がよく分からず言葉の意味を調べたほどです。
管理栄養士 ゆか
管理栄養士 ゆか
岡田
岡田
今年から改定された日本人の食事摂取基準に「フレイル」と記載がありましたね。

確かに、専門分野が違えば聞きなれないキーワードかもしれませんね。

岡田
岡田
それでは、今日は「フレイルって何?」という方のために、フレイルのこと、管理栄養士として求められる役割についてお話していきますね。

2020年版の日本人の食事摂取基準の策定の目的にも追加された「フレイル」とは、高齢期における心身の弱まった状態のことです。フレイルを予防することで、健康寿命を延ばし介護者を減らすことに繋がります。

今回は、フレイルの概要、フレイル予防のために管理栄養士ができることについて紹介します。

 

 日本人の食事摂取基準の策定の目的に追加された「フレイル」って何?

フレイルとは?

フレイルとは加齢とともに元に戻りにくい老い衰えをいいます。もともとFrailtyの日本語である虚弱、老衰、衰弱などと言われることがあり、高齢期の心身の弱まった状態のことです。フレイルをそのままにしていると、感染症や病気をきっかけに、介護が必要になる可能性もあるため、早期に発見し予防に取り組むことが重要視されています。

なぜ、今フレイルの予防や回復の必要性が高まっているの?

フレイルは、体力、筋力、認知機能の低下、社会的な要因によって、心身の活力を下げることで、さらに低下していきます。脳卒中や心疾患をはじめ、高齢による衰弱などをきっかけに介護が必要となり、要介護者が年々増えています。

内閣府の要介護度別認定者数の推移によると、「平成28年4月時点で633万人、17年間で約2.90倍になっており軽度の要介護者数が増加傾向にある」と、発表されています。健康寿命を延ばすためには、衰弱を早期に防ぎ、運動機能や栄養状態を改善していく必要があるのです。

フレイルとサルコペニア、ロコモティブシンドロームの違いは?

フレイルの話の中でよく見かけるキーワードを少し整理しておきましょう。

フレイルに陥る原因の1つとしてがあ「サルコペニア」ります。サルコペニアとは、フレイルのおもな身体症状で、筋肉量と筋力の低下を言い、フレイルの原因の1つとされています。そのため、フレイルを予防するためには筋肉量を測定したり、筋力低下が見られないか観察していくことが大切です。

また、「ロコモティブシンドローム」とは、運動器の障害により歩行や日常生活に支障をきたした状態で転倒や骨折のリスクが高まります。筋肉量が低下する原因の1つとして、低栄養があげられます。十分な栄養が摂れているか判断し、フレイル予防を行うのが管理栄養士の腕の見せどころです。

 フレイルになると怖い体の話

フレイルが招く体の機能の悪循環とは?

フレイルをそのままにしておくと、様々な病気を引き起こし介護が必要になる可能性が高くなります。フレイルはある日突然現れるのではありません。これは、「時間をかけてゆっくり体重が減っていく」、「疲れやすくなる」、「体力の衰えを感じる」と、いうようなこれらの不調をそのままにしておくことで、感染症や病気に繋がり、元の生活に戻れなくなってしまうことが怖いのです。

例えば、慢性的な低栄養だった場合、栄養不足や加齢により筋力が低下します。それに伴い、外出するのが億劫になり身体機能の低下や転倒、骨折などにより、活動量が低下していきます。そうするとエネルギーが消費されないため、食事が進まず、ますます低栄養になるという悪循環を招くのです。これをフレイルサイクルと言います。どこかでフレイルサイクルを断ち切らなければ、この悪循環を繰り返すことになります。

とくに、フレイルに気を付けたい年代

フレイルは高齢期の身体的な衰えによってフレイルサイクルを招き、病気をきっかけに介護が必要になります。そのため、65歳以上の高齢期がリスクがあります。65歳になったからフレイルサイクルに陥るわけではなく、今までの生活習慣によってフレイルを引き起こしかねません。生活習慣を整えるためにも、栄養バランスのとれた食生活がかかせません。

やせ志向がフレイルを招く

フレイルになる危険性は、高齢期だけではありません。じつは若い女性のやせ志向からくる食生活の乱れが、フレイルのリスクを高めます。無理なダイエットは身体への負担をかけ、月経不順や出産時に難産になりやすくなったり、低体重児の出産のリスクがありますが、若いころからの生活習慣が、高齢期に低栄養や機能・活動量の低下を招き、病気をきっかけに介護が必要になるのです。

 フレイル予防に必要なこと

フレイル予防に必要な〇〇と〇〇

フレイル予防に必要なことは、フレイルサイクルに陥らないことです。そのためにもバランスのとれた食事と適度な運動がフレイル予防にかかせません。フレイルの特徴である低栄養状態にならないため、食事の質を高め、運動できる体作りに欠かせない筋力低下を防ぐ食事を摂り、それぞれの体力にあわせた運動を取り入れていくことです。

フレイル予防に必要な食事

フレイル予防には食事が重要であることをお伝えしてきましたが、それではフレイル予防のための食事はどのようなものでしょうか。気を付けたいのは以下の3点です。

  • エネルギーを摂取する
  • タンパク質を適量摂取する
  • ビタミン、ミネラルがとれる食事を意識する

1つずつ詳しくみていきましょう。まずは、低栄養を防ぐために適切なエネルギーを摂取することです。食事量が減ることで、1日に必要なエネルギーが摂取できていない可能性があります。2つ目に、筋力低下を防ぐため筋力の材料となるタンパク質を適量摂取することです。そして3つ目に、体の代謝に欠かせないビタミン、ミネラルがとれる食事をすることです。

そのためには、和食を中心とした一汁三菜がさまざまな栄養素をバランスよくとることに適しています。管理栄養士である私たちは、患者さんにあわせ、毎日でも継続しやすい食事方法を伝えていくことが大切になります。

 フレイル予防で健康寿命を高める!管理栄養士ができることとは?

管理栄養士ができるフレイルへの対策は?

フレイル予防には食事と運動が欠かせません。適切なエネルギーやタンパク質などがとれるバランスのよい食事をとるための指導、そして、運動ができる体作りに欠かせない栄養素の摂り方を伝えることが管理栄養士の役割です。

フレイル予防は高齢期に限ったことではなく、毎日の生活習慣が高齢期の食生活に繋がるため、小さい子どもの食育、やせ志向の強い若い女性にバランスの摂れた食事が心も体も整えることに繋がることを伝えることであったり、メタボリックシンドロームを気にする方にとって、正しい食生活になるよう環境を整えてあげることで、高齢期のフレイルを予防することに繋がります。

フレイル予防に必要な正しい食事を伝える

フレイルサイクルに陥りやすい高齢期の栄養指導はもちろんですが、乳幼児から高齢期まで、全てのライフステージにとって食生活を整えることは、健康に過ごす上で欠かせません。栄養指導の対象となる患者さんの一生の食生活を支えるためにも、正しい食生活を分かりやすく、普段の生活で取り入れやすい実践に添った方法で伝えていくことが、管理栄養士の使命です。

 まとめ

フレイルは高齢期に見られる身体の状態です。しかし、フレイル予防は高齢期に限った話ではありません。若い女性の極端なやせ志向や暴飲暴食で肥満になっている方など、間違った食生活を続けることで健康を損なう人が後を絶ちません。そして、その食生活から抜け出せず、何か起きてから後悔してしまいます。

食生活は、今までの積み重ねで、長年続けることで高齢期に現れます。そして、要介護者も年々増加傾向にある今、健康寿命を延ばすための正しい食生活を伝えられる管理栄養士の役割が、大変重要になることでしょう。

 

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管理栄養士 岡田明子

管理栄養士歴20年。在宅ワーカー歴11年。    在宅ワークで仕事と家庭の両立をし充実したライフスタイルを過ごしています。    経済的自立を目指す女性を応援!   詳しいプロフィールはコチラから

岡田明子